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# 『蘭学事始(らんがくことはじめ)』が読みたい(2)
さて、先々週の続き。『蘭学事始』が読みたいコウです。こんにちは。

『蘭学事始』の内容に入る前に、簡単にこれがどういったお話なのか、背景を説明しておいた方がよいかと思います。

もちろん、中学校や高校の教科書にも出てくるぐらいなので、おそらくみなさんもその名前ぐらいは聞いたことがあるでしょう。しかし、実際に読んだことがあるかといえば、そういった方はあまりいないのではないでしょうか。ちなみにわたしは、30歳になって初めて、『蘭学事始』を実際に手に取りました。

『蘭学事始』は、蘭学者の杉田玄白が、蘭学が日本に入ってきたばかりのころのことを後世に伝えようと書き残したものでした。『蘭学事始』と並んで有名な杉田玄白らの業績、『解体新書』をめぐる翻訳の経緯についても、この中で触れられています。

ちなみにここでいう「蘭学」とは、オランダを通じて入ってきたヨーロッパの学問や文学の総称だそうです。つまり、その正確な内容は、「オランダの学問」ではなく、「ヨーロッパの学問」だったわけです。当時(というか徳川秀忠の時代から200年以上の間)、日本は幕府の方針で鎖国政策をとっており、ポルトガルが貿易から排除されてからはオランダだけが日本(それも長崎の出島に限る)との通商関係を保っていましたから、そこから入ってくるヨーロッパの学問が「蘭学」と称されることになんら不思議なところはありません。

『蘭学事始』が書かれたのは文化12年(1815年)ごろ、つまり幕府が異国船打ち払い令を出す10年ほど前のことですから、黒船来航など一連の外国船の到着によって日本が開国に向けて大きく舵を切るには、もう少し時間がかかるといった時代です。『解体新書』が刊行されたのはさらにそれより40年ほどさかのぼって、安永3年(1774年)のことになります。つまり、鎖国絶頂期です。

先週の前置きに引き続き、今週は背景説明が長くなってしまいましたが、これだけでもすでに当時の苦労がしのばれます。では、また来週。(続く。)

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