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# インドのお酒のはなし
さふらんです。今日はおめでたい空気を少し引きずりながら、インドのお酒の話題です。

最近は日本のインド料理屋でも、インド産のお酒を出すところが増えてきました。ムンバイのあるマハラシュトラ州や、ITで有名なバンガロールのあるカルナータカ州は、ワインの産地としても知られるようになってきています。インドでは、経済成長に伴うライフスタイルの変化によって、アルコールを楽しんで嗜む人の数も増えてきているといいます。(写真は、海辺のリゾートで飲んだラベルがかわいらしいインド産ビール。)私が滞在していたチェンナイは旧名をマドラスといいますが、マドラスといえば港町、そして港町といえば船乗り、つまり酒場です(連想がちょっと強引でしたか?)。確かに港周辺には夜ともなればBarのネオンサインが踊り、市中には富裕層や中間層向けにインド料理やステーキと共にビールやワインを出す高級レストランがありました。しかしながら、そのように確かにお酒の気配は感じるものの、チェンナイ、より正確にいえばチェンナイがあるタミル・ナドゥ州は全国でも保守的な価値観の強い州で、お酒に対しても比較的厳しいところがありました。

例えば、街でアルコールを売っているお店は、(少なくとも表向きは)TASMACと呼ばれる州営の酒店のみ。つまり全ての酒類の販売は、価格設定等も含めて政府が独占的に行っているということです。このTASMACの店構えがまた殺伐としており、女性の姿を見かける事はまずないですし、外国人がお酒を買いにいく時も現地の人に代わりに買ってきてもらう、という具合でした。

飲食店でアルコールを出すにも州政府のライセンスが必要です。このライセンスの取得がまた非常にむずかしいそうなのですが、やはりお酒があるのとないのではお客さんの入りも客単価もぐっと違ってきます。そこで、政府の目をかいくぐりライセンスなしでアルコールを提供する飲食店が出てきます。ビールやワインを中身の見えない陶製の容器で提供したり、メニューに不自然に高いデザートがあったり(特定のデザートがお酒の符牒)といった場面に出くわすこともありました。さらに、たとえライセンスを取得して正々堂々とお酒を提供していたとしても、23時を過ぎると飲食店等公共の場所でのお酒の提供は一切認められません。このルールは本当に厳格で、普段は比較的時間におおらかなインド人が、このときだけは23時を1分でも過ぎると全くお酒を出してくれなくなるのでした。

このようなお酒に関する厳しさは、特に宴会にはお酒がつきものの日本人駐在員にとっては辛い環境とも言えますが、例えば、ガチガチの禁酒州であるガンジーの故郷グジャラート州に比べれば天国とも言えます。一方で、デリー等では普通の食料品店にビールが売っているとか、バンガロールでは日本のアサヒビールが買えるといった話も聞きました。

お酒はある意味、変わるインドと変わらないインドの象徴のような存在かもしれません。これからはインドでも、お酒がどんどん解禁されていくようになるのでしょうか。あるいは反動で、禁酒の動きが高まったりするのでしょうか。個人的には、暑いインドで外から帰ってきた時の冷たいビールは本当においしいと思うのですが…。

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