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# Read between the lines
こんにちは皆さん、オサゼです。

最近、Erin Meyer著の『The Culture Map』という本を読んだのだが、彼女の論点は以心伝心に通じるところがあるではないかと考えている。国によって曖昧な話し方をするレベルは違う。もちろん、日本人は曖昧な言葉を使ったり建前でコミュニケーションをとったりするが、その以心伝心は日本だけなのかと疑うところがある。

実際に 以心伝心に似たような表現は英語にもあって、それが「read between the lines」だ。例えば、同僚同士で親しみを込めた意味で:

A: We should go to dinner sometime (いつか、晩御飯を食べに行こう)

B: Sounds great ! (いいね!)

といった会話をよく耳にする。でも、これは予定でもなければ約束でもなく、この会話を交わしたからと言って決まった事など何もない。ここでキーワードとなるのが「sometimes」。そう、「いつか」と言っている時点で予定は未定、日時が決まらなければ何もないのと同じで、良いマーナー(いわゆる社交辞令)というだけなのだ。

政治家にもよく曖昧な言葉を使う輩がおられる。例えば:

Donald Trump: We must make America great again !
(アメリカを、再び偉大な国にせねば!)

これは、つい最近 今年の大統領選挙における共和党候補者指名が確実となったドナルド・トランプ氏の有名なスローガン。でも、よく考えてみると、このフレーズの意味は凄く曖昧なのだ。

まず、これは本質的に後ろ向きなスローガンである点。さらに注目すべきは「again」という言葉。それは「いつ」のことを意味するのか?なぜ昔の方がいいのか?

ともすると違和感なく聞き過ごしてしまうこのフレーズも、ある特定の集団にとっては1950年代~60年代のアメリカ黄金期への回帰を意味していて、それは女性や移民、マイノリティに対し平等な雇用機会や地位が約束されていなかった“古き良きアメリカ”の時代を指す。つまり、このスローガンの意味は受け止める側によって変わるわけだ。僕がトランプ氏を、曖昧な言葉の天才であると称するのはこのためである。

このような政治的アプローチを表わす英語表現も実は存在していて、それが

'dog whistle' politics

犬笛的修辞法。すなわち、殆どの人が意図されている意味を解さないが、その本意を求める賛同者のみが“行間を読む”ことで趣旨が伝わるような話し方をする政治家のレトリックを言う。

英語でも実は read between the linesをしなければならないケースもあって、日本人と同じように「空気を読む」ことが求められるということだ。
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