2016-10-25 : 23:59 : admin
Bonjour, liviです。
だんだんと秋が深まってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 日本はきっと紅葉がきれいな時期なのでしょうね。
さて、私は先日Champs de Mars(シャン・ド・マルス)というエッフェル塔の前に広がっている広場で開催されていたFamilathonというイベントに行ってきました。
私は知り合いに誘われて行ってきたので、実際行くまではその存在すら知らなかったのですが、Familathonは、スポーツと健康をテーマとした家族のためのイベントです。子ども・大人向けの各種スポーツを体験できたり、

健康や人体について知識を深めたり、また、身体障碍者の人たちと交流する場が設けられていました。

入場料・体験費用いずれも無料で、会場には子ども連れの家族で賑わっていました。
私はスポーツのコーナーにはあまり積極的ではありませんでしたが、心臓マッサージとAEDの使用方法を学ぶコーナーに興味を持ち、参加しました。以前から、道端や公共交通機関などで倒れた人がいた場合に、何か少しでも助けることができればと思っていたので、とても良い経験になりました。

このように、子どもも大人も揃って参加することができる場が設けられているというのは、家族の絆を深めるためにも、個々人がより知識を広げていくためにも大切な機会であると感じました。
それでは皆様次回までご機嫌用よう!
A bietôt!
だんだんと秋が深まってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 日本はきっと紅葉がきれいな時期なのでしょうね。
さて、私は先日Champs de Mars(シャン・ド・マルス)というエッフェル塔の前に広がっている広場で開催されていたFamilathonというイベントに行ってきました。
私は知り合いに誘われて行ってきたので、実際行くまではその存在すら知らなかったのですが、Familathonは、スポーツと健康をテーマとした家族のためのイベントです。子ども・大人向けの各種スポーツを体験できたり、
健康や人体について知識を深めたり、また、身体障碍者の人たちと交流する場が設けられていました。
入場料・体験費用いずれも無料で、会場には子ども連れの家族で賑わっていました。
私はスポーツのコーナーにはあまり積極的ではありませんでしたが、心臓マッサージとAEDの使用方法を学ぶコーナーに興味を持ち、参加しました。以前から、道端や公共交通機関などで倒れた人がいた場合に、何か少しでも助けることができればと思っていたので、とても良い経験になりました。
このように、子どもも大人も揃って参加することができる場が設けられているというのは、家族の絆を深めるためにも、個々人がより知識を広げていくためにも大切な機会であると感じました。
それでは皆様次回までご機嫌用よう!
A bietôt!
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2016-09-27 : 23:50 : admin
最近のパリは、 朝と夜が肌寒く秋らしくなってきたかと思うと日中は残暑を感じさ せるほど暑かったりと服装の調節が難しい天気が続いています。
パリでは毎年10月の第一土曜日にNuit Blancheというイベントが開催されます。nuit blanche(=ニュイ・ブランシュ)とは「徹夜」「白夜」 という意味があります。イベントの名前のとおり、 パリ市内で夜通しさまざまなイベントが催されます。
市内では芸中作品が展示されたり、広場や公園、美術館や博物館、 学校等の施設が夜間も入場可能になっており、 特別展示等がされます。
日中のパリも魅力的ですが、 この日特に夜中に活き活きと動き出し、 ミステリアスで詩的な雰囲気を醸し出します。
パリ市の公式ホームページに掲載されているプログラムで公共施設 でのイベント詳細を参照することができます。 特に興味を引くプログラムがなくても、 ただ日常のパリとは違う一面を持った市内を散歩するだけ十分楽しめる機会にもなっています。
Nuit Blancheに関するパリ市の公式ホームページURL https://quefaire.paris.fr/ nuitblanche
それではみなさま、次回までご機嫌よう、à bientôt!
パリでは毎年10月の第一土曜日にNuit Blancheというイベントが開催されます。nuit blanche(=ニュイ・ブランシュ)とは「徹夜」「白夜」 という意味があります。イベントの名前のとおり、 パリ市内で夜通しさまざまなイベントが催されます。
市内では芸中作品が展示されたり、広場や公園、美術館や博物館、 学校等の施設が夜間も入場可能になっており、 特別展示等がされます。
日中のパリも魅力的ですが、 この日特に夜中に活き活きと動き出し、 ミステリアスで詩的な雰囲気を醸し出します。
パリ市の公式ホームページに掲載されているプログラムで公共施設 でのイベント詳細を参照することができます。 特に興味を引くプログラムがなくても、 ただ日常のパリとは違う一面を持った市内を散歩するだけ十分楽しめる機会にもなっています。
Nuit Blancheに関するパリ市の公式ホームページURL https://quefaire.paris.fr/ nuitblanche
それではみなさま、次回までご機嫌よう、à bientôt!
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2016-08-24 : 12:46 : admin
# ネギは自家栽培で
Bonjour! liviです。
パリは先週まで秋に突入したのかと思うくらい涼しかったのですが、2、3日前から日中最高気温が32°C、今週は最高気温37°Cという1961年以来の猛暑になるそうです・・・。それでも夜は20°C前後で過ごしやすいのが救いです。
私事ですが、最近家庭菜園を始めました。
家庭菜園と言っても、プランターや小さな植木鉢に幾つか香草を育てているだけですが・・・。
さて、ネギと言えば日本の食文化に欠かせない野菜ですね。パリの普通のスーパーでは販売されていませんが、日本食/中華スーパーでは比較的安価で手に入ります。ただ、急にネギが必要になった時に「近所のスーパーでさっさと買ってくる」ということができません。
そこで、ある日中華スーパーで買ってきたネギをプランターに植えることにしました。インターネットで調べた栽培方法に従って、根元から数センチ上くらいのところで切って土に植えると一週間ほどで30cmほどでに成長しました。これでネギが必要とあればいつでも使うことができます。ただ、15〜20本ほど植えたので一度に採れる量が多く、刻んだ後タッパーに入れて冷凍庫に保存しています。
それからというもの、スーパーに売っていた鉢植えのバジリコを植え替えて増殖させたり、根っこ付きのクレソンを水を張った皿で育てたりしています。また、先日は友人からミツバの苗をもらいました。

彼女は種から育てていて、間引きしたものを分けてくれたのです。ミツバは日本食/中華スーパーなどでもなかなか入手できないので、最後にミツバを食べた日なんか思い出せないくらいです。まだ小さな双葉ですが、元気に育って久しぶりにミツバを食べられる日が待ち遠しいです。
それでは皆様、次回までごきげんよう 、à bientôt!
パリは先週まで秋に突入したのかと思うくらい涼しかったのですが、2、3日前から日中最高気温が32°C、今週は最高気温37°Cという1961年以来の猛暑になるそうです・・・。それでも夜は20°C前後で過ごしやすいのが救いです。
私事ですが、最近家庭菜園を始めました。
家庭菜園と言っても、プランターや小さな植木鉢に幾つか香草を育てているだけですが・・・。
さて、ネギと言えば日本の食文化に欠かせない野菜ですね。パリの普通のスーパーでは販売されていませんが、日本食/中華スーパーでは比較的安価で手に入ります。ただ、急にネギが必要になった時に「近所のスーパーでさっさと買ってくる」ということができません。
そこで、ある日中華スーパーで買ってきたネギをプランターに植えることにしました。インターネットで調べた栽培方法に従って、根元から数センチ上くらいのところで切って土に植えると一週間ほどで30cmほどでに成長しました。これでネギが必要とあればいつでも使うことができます。ただ、15〜20本ほど植えたので一度に採れる量が多く、刻んだ後タッパーに入れて冷凍庫に保存しています。
それからというもの、スーパーに売っていた鉢植えのバジリコを植え替えて増殖させたり、根っこ付きのクレソンを水を張った皿で育てたりしています。また、先日は友人からミツバの苗をもらいました。
彼女は種から育てていて、間引きしたものを分けてくれたのです。ミツバは日本食/中華スーパーなどでもなかなか入手できないので、最後にミツバを食べた日なんか思い出せないくらいです。まだ小さな双葉ですが、元気に育って久しぶりにミツバを食べられる日が待ち遠しいです。
それでは皆様、次回までごきげんよう 、à bientôt!
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2016-07-26 : 09:13 : admin
Bonjour liviです。
パリでは先週、最高気温35℃の暑い日が続いていましたが、ここ数日で最高気温25℃前後まで下がり、夜・早朝は肌寒いくらいです。
先日少し遠出をして、パリ中心地のGare de Lyon(リヨン駅)からSNCF(フランス国有鉄道)で40分のところにあるFontainebleau(フォンテーヌブロー)に友人たちと行ってきました。

フォンテーヌブローといえば、12世紀に狩猟地の別荘として建てられナポレオン3世の時代まで歴代のフランス王室に愛されたフォンテーヌブロー宮殿が有名ですが、宮殿および市街地をぐるりと囲むように広がる広大な森を散策するのが今回の目的でした。
フォンテーヌブローの森はなにしろ非常に広いので最寄りの駅がいくつかあり、その中の一つで下車し、歴史を感じさせる小さな田舎町を少し歩いて森の中に入りました。

私は日本では登山やハイキングをしたことがありますがフランスでは初めてで、やはり日本の山々とは違った自然の生態を観察することができました。特に、このフォンテーヌブローの森では大きな岩が散乱していることで有名で(中でも巨大な岩ではロッククライミングをする人もいるようです)、岩の間を縫うように木々がそびえる光景には神秘的なものがありました。
フォンテーヌブローの森の中で名所とされている、Gorges de Franchard(フランシャール渓谷。さらに巨大な岩が溶けたように連なっていたり、洞窟のようになったりしている)や、3500万年前は海だったらしく海岸にあるようなさらさらとした白い砂が広がって森の中とは思えないような砂漠のようになっている場所があるのですが、今回は残念ながらそこまで行き着くことができませんでした。
また、森に隣接したバルビゾン村では19世紀にミレーを代表するバルビゾン派(自然主義的な風景画を写実的に描いた一派)が集まったことで有名で、彼らが残した絵が多く保存・展示されているということを後から知りました。
前述の行き着くことができなかったフォンテーヌブローの森の名所と併せて、次回はバルビゾン村まで足を延ばしてみたいと思います。
それではみなさま、次回までご機嫌よう、à bientôt!

パリでは先週、最高気温35℃の暑い日が続いていましたが、ここ数日で最高気温25℃前後まで下がり、夜・早朝は肌寒いくらいです。
先日少し遠出をして、パリ中心地のGare de Lyon(リヨン駅)からSNCF(フランス国有鉄道)で40分のところにあるFontainebleau(フォンテーヌブロー)に友人たちと行ってきました。
フォンテーヌブローといえば、12世紀に狩猟地の別荘として建てられナポレオン3世の時代まで歴代のフランス王室に愛されたフォンテーヌブロー宮殿が有名ですが、宮殿および市街地をぐるりと囲むように広がる広大な森を散策するのが今回の目的でした。
フォンテーヌブローの森はなにしろ非常に広いので最寄りの駅がいくつかあり、その中の一つで下車し、歴史を感じさせる小さな田舎町を少し歩いて森の中に入りました。
私は日本では登山やハイキングをしたことがありますがフランスでは初めてで、やはり日本の山々とは違った自然の生態を観察することができました。特に、このフォンテーヌブローの森では大きな岩が散乱していることで有名で(中でも巨大な岩ではロッククライミングをする人もいるようです)、岩の間を縫うように木々がそびえる光景には神秘的なものがありました。
フォンテーヌブローの森の中で名所とされている、Gorges de Franchard(フランシャール渓谷。さらに巨大な岩が溶けたように連なっていたり、洞窟のようになったりしている)や、3500万年前は海だったらしく海岸にあるようなさらさらとした白い砂が広がって森の中とは思えないような砂漠のようになっている場所があるのですが、今回は残念ながらそこまで行き着くことができませんでした。
また、森に隣接したバルビゾン村では19世紀にミレーを代表するバルビゾン派(自然主義的な風景画を写実的に描いた一派)が集まったことで有名で、彼らが残した絵が多く保存・展示されているということを後から知りました。
前述の行き着くことができなかったフォンテーヌブローの森の名所と併せて、次回はバルビゾン村まで足を延ばしてみたいと思います。
それではみなさま、次回までご機嫌よう、à bientôt!
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2016-06-28 : 22:57 : admin
# セーヌ川氾濫
Bonjour, liviです。
パリの気候はだんだんと暑い日が多くなり夏らしくなってきましたが、例年に比べると気温は低く湿度が多く感じます。
今月上旬には世界的にも話題になりましたが、異常な豪雨の影響でセーヌ川が氾濫し、多くの地域が多大な被害を被りました。
日本にいる母から「セーヌ川は大丈夫か」というメールが届いたのですが、雨が数日続くとセーヌ川の水面が多少なりとも上昇することは知っていたので「水嵩が通常より増しただけだろう」くらいにしか思っていなかったのですが、ニュースを確認すると予想に大きく反してかなり凄惨な事態になっていました。私が住んでいるアパートは、セーヌ川から徒歩5分で比較的近距離に位置しているのですが、被害はそこまで及んでいませんでした。
セーヌ川はパリ市内を南北に二分するように中心を東西に横切っており、東側にいくにつれて弧を描くように南東に湾曲し、二手に分かれています。一つはそのまま南東へ流れる引き続きセーヌ、もう一つは南方へ向かうMarne(マルヌ)川になります。パリ市内のセーヌ川付近の被害としては、川沿いを走るRER(イル=ド=フランス地域圏急行鉄道網)C線の線路は一部冠水してしまい、一週間ほど運行停止になったり、船上で生活したりレストラン・バーを営んでいる人々が被害に遭っていましたが、川近辺の住宅にまでは影響は出ていなかったようです。ただ、パリ市内より標高が低いヴァルド・マルヌ県のマルヌ川沿いに住んでいる友人宅は、アパートの地下(駐車場になっている)に浸水した影響で、一日電気・ガス・お湯が止まり、お湯に関しては一週間使用にできない状態だったようです。
フランスの環境省によると、今回、セーヌ川の最高水位は6.10メートルで、8.62メートルを記録した1910年以来の記録的な洪水でした。また、ドイツ南部でも同時期に同様の被害にみまわれました。(1910年と今年のセーヌ川を比べた写真を掲載しているサイトがあったので、以下にURLを添付します。Avant-après : la crue de la Seine à Paris comparée à celle de 1910)
去年の夏は40度近い猛暑が続き、今年の冬はかなりの暖冬、そして夏には豪雨による洪水・・・。地球全体の気候の変化が身近なところにまで及んできているのでしょうか・・・?
それでは皆様次回までご機嫌よう、à binetôt!
パリの気候はだんだんと暑い日が多くなり夏らしくなってきましたが、例年に比べると気温は低く湿度が多く感じます。
今月上旬には世界的にも話題になりましたが、異常な豪雨の影響でセーヌ川が氾濫し、多くの地域が多大な被害を被りました。
日本にいる母から「セーヌ川は大丈夫か」というメールが届いたのですが、雨が数日続くとセーヌ川の水面が多少なりとも上昇することは知っていたので「水嵩が通常より増しただけだろう」くらいにしか思っていなかったのですが、ニュースを確認すると予想に大きく反してかなり凄惨な事態になっていました。私が住んでいるアパートは、セーヌ川から徒歩5分で比較的近距離に位置しているのですが、被害はそこまで及んでいませんでした。
セーヌ川はパリ市内を南北に二分するように中心を東西に横切っており、東側にいくにつれて弧を描くように南東に湾曲し、二手に分かれています。一つはそのまま南東へ流れる引き続きセーヌ、もう一つは南方へ向かうMarne(マルヌ)川になります。パリ市内のセーヌ川付近の被害としては、川沿いを走るRER(イル=ド=フランス地域圏急行鉄道網)C線の線路は一部冠水してしまい、一週間ほど運行停止になったり、船上で生活したりレストラン・バーを営んでいる人々が被害に遭っていましたが、川近辺の住宅にまでは影響は出ていなかったようです。ただ、パリ市内より標高が低いヴァルド・マルヌ県のマルヌ川沿いに住んでいる友人宅は、アパートの地下(駐車場になっている)に浸水した影響で、一日電気・ガス・お湯が止まり、お湯に関しては一週間使用にできない状態だったようです。
フランスの環境省によると、今回、セーヌ川の最高水位は6.10メートルで、8.62メートルを記録した1910年以来の記録的な洪水でした。また、ドイツ南部でも同時期に同様の被害にみまわれました。(1910年と今年のセーヌ川を比べた写真を掲載しているサイトがあったので、以下にURLを添付します。Avant-après : la crue de la Seine à Paris comparée à celle de 1910)
去年の夏は40度近い猛暑が続き、今年の冬はかなりの暖冬、そして夏には豪雨による洪水・・・。地球全体の気候の変化が身近なところにまで及んできているのでしょうか・・・?
それでは皆様次回までご機嫌よう、à binetôt!
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2016-05-31 : 23:59 : admin
Bonjour! liviです。
数ヶ月前からフランスの至る所で、労働法改正案に反対する多くの人々のデモが続いています。
デモはフランスの象徴とも言える、「政府の言いなりにならない」と国民が主張できる伝統的でフランス人らしい表現方法ですが、ヒートアップしすぎた今回のデモは、パリのデモ中心地であるレピュブリック広場では表沙汰にならない部分で良くない影響が出てきているようです。
以下は、その問題を取り上げたLe Monde(フランスの大手新聞社。政治的傾向は保守派(右派)でもリベラル派(左派)でもなく中立)の記事の翻訳文です。
原文記事リンク : Place de la République, Nuit debout exaspère riverains et commerçants
レピュブリック広場 : Nuit deboutは近隣住民、商店にまで影響
([脚注]Nuit deboutとは、労働法の改正に反対する人々が開催しているデモ活動で、「夜通し立とう」「夜、立ち上がれ」などの意味。)
青のつなぎ、「清掃会社」と書かれたオレンジ色のベスト、ほつれた手袋…。パリはレピュブリック駅。4月29日、ファリッドは一晩で荒れたホームを清掃している。Nuit deboutが始まってから一ヶ月、毎朝の仕事量が3、4倍になるのが今では常になっている。
空き缶、割れたビンの破片、残飯、ステッカー、落書き…。彼は駅構内に残されたもの全てを列挙し、携帯電話を取り出した。写真をクリックする。「“蘇るコミュニティー“だってさ。これはすごくいいね」彼は笑いながら言った。「どれくらい昔に戻りたいんだ?この“勇気“というタグも笑わせるね。掃除する者たちへの勇気のことか?確かに」デモが始まった当時は自分も関わっていると感じていた。「あつらはあいつらで戦って、俺たちは俺たちのやれることをやる。それぞれが役割分担をしてね。あいつらは外で夜通し過ごし、俺たちは掃除をする。だが、もう限界だよ。あいつらは、こうやって清掃する人たちになんの敬意も払っていない」
レピュブリック広場はすでに区役所の清掃会社によって一掃された。残されているのは、銅像に貼られたタグや店のショーウィンドウに残った大きな形跡だけだ。「幸運なことに区役所が毎日掃除してくれるよ」と広場に面したバーのウェイターは溜息をつく。(そのバーの)オーナーは「集客数の圧倒的な減少」を実感している。それは、この広場付近一帯のカフェ、レストラン、メガネ屋、家具屋などの商店が感じていることだ。「デモの全体像はわかっている。威勢は弱まっている」レストランのオーナーはそう主張する。デモが始まって以来、そこから数キロメートル離れた系列店の別の店舗に比べて少ない売り上げを記録していると明言する。(デモが始まる)以前はそういうことはなかった。「みんなこの辺りを避けるようになってきている。全て破壊されている」と広場を通る二人の通行人はその理由を述べる。昨晩重症を負った一人の警察官の話をする前に彼らはそう前置きをした。まるで、その事件がNuit deboutに関連性があるかのように。
『一ヶ月経過した、もう限界だ』
近隣住民の多くも不満を言っている。「いいかげんうんざりだよ!」広場に面したCafé Pierreのカウンターにもたれた客の一人は、話題を振るとそう言った。騒音、器物破損、酔っぱらい、立ち小便…。苦情リストの項目は多い。「安全が確保されていないと感じる」彼の母親が会話に加わった。「撤退すべき。もう一ヶ月になる、限界だ」と同意する。
「彼らが仕事に行くようになれば…」デモが原因で閑古鳥が鳴いているあるカフェの店長は言う。 常連客のアンリは笑う。話に参加する前から話題に興味を示していたようだ。「私は五月革命を経験したよ!今回と同じように始まった。やはり破壊行為をしている者たちがいたが、デモの主張者とは別の人たちだった」と説明する。しかし、彼もまた収束しないデモにうんざりしていた。「銀行が何軒か壊されていたせいで、お金を引き出すことができなかったよ。銀行嫌いだとしても、資本主義だとしても、これは器物破損行為だ」
デモによって売り上げに直接的な影響がなく、集客数の減少は休暇時期と重なったことに起因していると考える事業者たちさえもNuitdeboutistesに苦渋している。「確かに、デモは集客につながっているが、トラブルの方が多い」と広場のすぐ傍にあるCafé du Templeのウェイトレスは説明する。「彼らはやって来た時からすでに酔っぱらっていて、不穏当な態度をとる」と。次に、話題はトイレの問題に移る。このカフェでは、多くのカフェ同様に緊迫した問題となっている。「トイレ使用料として50セントを請求すると、キレられるんだ」「うちのトイレは定期的にタグ付けされているよ」広場にあるマクドナルドの店舗長は話す。「復讐しようとしているのだろう。トイレを利用するには何か注文しなければならないからね」ここ最近、デモの動きは明らかに拡大している。「しかし、最終的に二人の警備員に加え、清掃員も一人雇わなければいけなくなる」と経営者は口調を和らげた。
『Nuit deboutがなければ、破壊行為もなくなるだろう』
広場付近のスーパーマーケットも同意見だ。並木道にあるFranprixの従業員に話を聞いた。ビールコーナーのすっかり空いた商品棚にビールを陳列しながら微笑んで、「毎朝すっからかんだよ」と言う。アルコール瓶の売り上げは以前に比べて上昇したが、従業員の中には「破壊行為にうんざりだ」と漏らすものもいる。「石や棒を持った人たちがやって来たことが二回ほどある」Auchanの従業員は不満を言う。「破壊しに来るやつらはNuit deboutの参加者ではない」とレストランLa Taverneの店長は説明する。割れた鉢植えを見せながら、「Nuit deboutがなければ、破壊行為もなくなるだろう」と付け加えた。
銅像の元にはグループが形成され始めた。Nuit deboutに関する宣伝活動はメーデーを目標に繰り返されている。外国人記者に質問された男性は、音楽のリズムに合わせて動く人々に囲まれて、暴動の収束について言及する。「なぜ彼らが未だに続けているのか理解に苦しむ。ヨーロッパ中の暴動者が集まっているような光景に思えるよ。労働組合の戦いという本筋を忘れさせるね」カフェのテラス席に座っていた二人の男性のうちの一人が語る。とにかく、彼らはこのデモによって習慣は変わらず、このレピュブリック広場のテラスに座り続けている。もう一人は、「これが現代における表現方法だ」と解釈する。「この広場をデモ参加者が占領するか、鳩が占領するかの違いだけだよ。少なくとも、デモ参加者は鳩に比べて利益を生んでいるね」
この間に、宣伝活動のメンバーたちは昼食を求めて付近にあるブラスリーに向かい始めていた。
数ヶ月前からフランスの至る所で、労働法改正案に反対する多くの人々のデモが続いています。
デモはフランスの象徴とも言える、「政府の言いなりにならない」と国民が主張できる伝統的でフランス人らしい表現方法ですが、ヒートアップしすぎた今回のデモは、パリのデモ中心地であるレピュブリック広場では表沙汰にならない部分で良くない影響が出てきているようです。
以下は、その問題を取り上げたLe Monde(フランスの大手新聞社。政治的傾向は保守派(右派)でもリベラル派(左派)でもなく中立)の記事の翻訳文です。
原文記事リンク : Place de la République, Nuit debout exaspère riverains et commerçants
レピュブリック広場 : Nuit deboutは近隣住民、商店にまで影響
([脚注]Nuit deboutとは、労働法の改正に反対する人々が開催しているデモ活動で、「夜通し立とう」「夜、立ち上がれ」などの意味。)
青のつなぎ、「清掃会社」と書かれたオレンジ色のベスト、ほつれた手袋…。パリはレピュブリック駅。4月29日、ファリッドは一晩で荒れたホームを清掃している。Nuit deboutが始まってから一ヶ月、毎朝の仕事量が3、4倍になるのが今では常になっている。
空き缶、割れたビンの破片、残飯、ステッカー、落書き…。彼は駅構内に残されたもの全てを列挙し、携帯電話を取り出した。写真をクリックする。「“蘇るコミュニティー“だってさ。これはすごくいいね」彼は笑いながら言った。「どれくらい昔に戻りたいんだ?この“勇気“というタグも笑わせるね。掃除する者たちへの勇気のことか?確かに」デモが始まった当時は自分も関わっていると感じていた。「あつらはあいつらで戦って、俺たちは俺たちのやれることをやる。それぞれが役割分担をしてね。あいつらは外で夜通し過ごし、俺たちは掃除をする。だが、もう限界だよ。あいつらは、こうやって清掃する人たちになんの敬意も払っていない」
レピュブリック広場はすでに区役所の清掃会社によって一掃された。残されているのは、銅像に貼られたタグや店のショーウィンドウに残った大きな形跡だけだ。「幸運なことに区役所が毎日掃除してくれるよ」と広場に面したバーのウェイターは溜息をつく。(そのバーの)オーナーは「集客数の圧倒的な減少」を実感している。それは、この広場付近一帯のカフェ、レストラン、メガネ屋、家具屋などの商店が感じていることだ。「デモの全体像はわかっている。威勢は弱まっている」レストランのオーナーはそう主張する。デモが始まって以来、そこから数キロメートル離れた系列店の別の店舗に比べて少ない売り上げを記録していると明言する。(デモが始まる)以前はそういうことはなかった。「みんなこの辺りを避けるようになってきている。全て破壊されている」と広場を通る二人の通行人はその理由を述べる。昨晩重症を負った一人の警察官の話をする前に彼らはそう前置きをした。まるで、その事件がNuit deboutに関連性があるかのように。
『一ヶ月経過した、もう限界だ』
近隣住民の多くも不満を言っている。「いいかげんうんざりだよ!」広場に面したCafé Pierreのカウンターにもたれた客の一人は、話題を振るとそう言った。騒音、器物破損、酔っぱらい、立ち小便…。苦情リストの項目は多い。「安全が確保されていないと感じる」彼の母親が会話に加わった。「撤退すべき。もう一ヶ月になる、限界だ」と同意する。
「彼らが仕事に行くようになれば…」デモが原因で閑古鳥が鳴いているあるカフェの店長は言う。 常連客のアンリは笑う。話に参加する前から話題に興味を示していたようだ。「私は五月革命を経験したよ!今回と同じように始まった。やはり破壊行為をしている者たちがいたが、デモの主張者とは別の人たちだった」と説明する。しかし、彼もまた収束しないデモにうんざりしていた。「銀行が何軒か壊されていたせいで、お金を引き出すことができなかったよ。銀行嫌いだとしても、資本主義だとしても、これは器物破損行為だ」
デモによって売り上げに直接的な影響がなく、集客数の減少は休暇時期と重なったことに起因していると考える事業者たちさえもNuitdeboutistesに苦渋している。「確かに、デモは集客につながっているが、トラブルの方が多い」と広場のすぐ傍にあるCafé du Templeのウェイトレスは説明する。「彼らはやって来た時からすでに酔っぱらっていて、不穏当な態度をとる」と。次に、話題はトイレの問題に移る。このカフェでは、多くのカフェ同様に緊迫した問題となっている。「トイレ使用料として50セントを請求すると、キレられるんだ」「うちのトイレは定期的にタグ付けされているよ」広場にあるマクドナルドの店舗長は話す。「復讐しようとしているのだろう。トイレを利用するには何か注文しなければならないからね」ここ最近、デモの動きは明らかに拡大している。「しかし、最終的に二人の警備員に加え、清掃員も一人雇わなければいけなくなる」と経営者は口調を和らげた。
『Nuit deboutがなければ、破壊行為もなくなるだろう』
広場付近のスーパーマーケットも同意見だ。並木道にあるFranprixの従業員に話を聞いた。ビールコーナーのすっかり空いた商品棚にビールを陳列しながら微笑んで、「毎朝すっからかんだよ」と言う。アルコール瓶の売り上げは以前に比べて上昇したが、従業員の中には「破壊行為にうんざりだ」と漏らすものもいる。「石や棒を持った人たちがやって来たことが二回ほどある」Auchanの従業員は不満を言う。「破壊しに来るやつらはNuit deboutの参加者ではない」とレストランLa Taverneの店長は説明する。割れた鉢植えを見せながら、「Nuit deboutがなければ、破壊行為もなくなるだろう」と付け加えた。
銅像の元にはグループが形成され始めた。Nuit deboutに関する宣伝活動はメーデーを目標に繰り返されている。外国人記者に質問された男性は、音楽のリズムに合わせて動く人々に囲まれて、暴動の収束について言及する。「なぜ彼らが未だに続けているのか理解に苦しむ。ヨーロッパ中の暴動者が集まっているような光景に思えるよ。労働組合の戦いという本筋を忘れさせるね」カフェのテラス席に座っていた二人の男性のうちの一人が語る。とにかく、彼らはこのデモによって習慣は変わらず、このレピュブリック広場のテラスに座り続けている。もう一人は、「これが現代における表現方法だ」と解釈する。「この広場をデモ参加者が占領するか、鳩が占領するかの違いだけだよ。少なくとも、デモ参加者は鳩に比べて利益を生んでいるね」
この間に、宣伝活動のメンバーたちは昼食を求めて付近にあるブラスリーに向かい始めていた。
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2016-04-26 : 22:42 : admin
Bonjour, liviです!
みなさま いかがお過ごしでしょうか?
Aroma-Zoneとは最近パリで人気のあるお店の名前で、一見アロマオイル/アロマテラピーのお店が連想されますが、実際は手作りコスメの材料の販売が主流のお店です。様々な植物のオイルやエッセンシャルオイル、乳化剤としてのミツロウやシアバター、天然着色料など、基礎化粧品の原材料となりえるあらゆるプロダクトが分類別に陳列されています。すべてオーガニックなのですが、これが非常に手頃な価格で販売されています。また、コスメを保存する容器も充実しており、マスカラやアイライナーなどの容器まであります。
オーガニックが売りの基礎化粧品などは以前からもてはやされていましたが、ここ1年くらいで手作りコスメのお店Aroma-Zoneは人気沸騰し始めました。既製のオーガニックコスメは質の良さに伴って価格も上昇するので、安価で入手できる天然素材の原材料を自分で買って自分で作るという形態が魅力なのでしょう。
ひょんなことから手作りコスメを試作する機会があったので、作り方を紹介しようと思います。今回は、リップバームとハンドクリームを作りました。材料はミツロウ、ホホバオイル、天然香料、天然色素のみで、作り方も簡単なレシピを選びました。
以下、作り方です。
[リップバーム]

ミツロウとホホバオイルを1対3の割合で湯煎して溶かします。好みで香料を(イチゴのものを使用しました)数滴、わずかに色を付けるために赤色の天然色素(パウダー状)を極少量加えて混ぜます。固形化してしまわないうちに容器に入れます。常温で40分くらい放置して固形化させます。
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[ハンドクリーム]
ミツロウとホホバオイルを1対4の割合で湯煎して溶かします。好みで香料(レモンのエッセンシャルオイルを使用しました)を数滴加えます。容器に入れます。常温で1時間半くらい放置して固形化させます。
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フランス国外でのオーガニック原材料の入手方法や価格設定などはわかりませんが、もしかしたら既製品よりも安く安全な化粧品が作れるかもしれません。機会があれば是非一度作ってみてください。
それではみなさま次回までご機嫌よう、à bientôt!
みなさま いかがお過ごしでしょうか?
Aroma-Zoneとは最近パリで人気のあるお店の名前で、一見アロマオイル/アロマテラピーのお店が連想されますが、実際は手作りコスメの材料の販売が主流のお店です。様々な植物のオイルやエッセンシャルオイル、乳化剤としてのミツロウやシアバター、天然着色料など、基礎化粧品の原材料となりえるあらゆるプロダクトが分類別に陳列されています。すべてオーガニックなのですが、これが非常に手頃な価格で販売されています。また、コスメを保存する容器も充実しており、マスカラやアイライナーなどの容器まであります。
オーガニックが売りの基礎化粧品などは以前からもてはやされていましたが、ここ1年くらいで手作りコスメのお店Aroma-Zoneは人気沸騰し始めました。既製のオーガニックコスメは質の良さに伴って価格も上昇するので、安価で入手できる天然素材の原材料を自分で買って自分で作るという形態が魅力なのでしょう。
ひょんなことから手作りコスメを試作する機会があったので、作り方を紹介しようと思います。今回は、リップバームとハンドクリームを作りました。材料はミツロウ、ホホバオイル、天然香料、天然色素のみで、作り方も簡単なレシピを選びました。
以下、作り方です。
[リップバーム]

ミツロウとホホバオイルを1対3の割合で湯煎して溶かします。好みで香料を(イチゴのものを使用しました)数滴、わずかに色を付けるために赤色の天然色素(パウダー状)を極少量加えて混ぜます。固形化してしまわないうちに容器に入れます。常温で40分くらい放置して固形化させます。
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[ハンドクリーム]
ミツロウとホホバオイルを1対4の割合で湯煎して溶かします。好みで香料(レモンのエッセンシャルオイルを使用しました)を数滴加えます。容器に入れます。常温で1時間半くらい放置して固形化させます。
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フランス国外でのオーガニック原材料の入手方法や価格設定などはわかりませんが、もしかしたら既製品よりも安く安全な化粧品が作れるかもしれません。機会があれば是非一度作ってみてください。
それではみなさま次回までご機嫌よう、à bientôt!
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2016-03-22 : 23:59 : admin
Bonjours! liviです。
皆様いかがおすごしでしょうか?
パリは天気の良い日が続き、春が近付いてきた予感が肌で感じられる季節になってきました。少し前には、雪やみぞれが一時的に激しく降る日が何日かありました。これは毎年3月頃に見られる現象で、冬が終わり春が来る前の通過点と言えます。
少し前の話になりますが、2月の終わり頃にSalon International de l'Agriculture(国際農業見本市)に行ってきました。

行事や催し物に疎い私は、在仏歴10年近いというのに、この見本市の存在を耳にしたことすらありませんでした。ちょうどその時期に会った知り合いにたまたま見本市の話を聞きました。実は「聞いた」というより、あいづちと共に「聞き流す」という感じだったので、実際に見本市に赴こうという考えは毛頭ありませんでした。しかし、その時日本からパリに遊びにきていた妹が是非行きたいと言うので、私は重い腰を上げることとなりました。

会場はパリの南、区内と区外のちょうど境にあるPorte de Versailles(ポルト・ド・ヴェルサイユ)にある見本市会場です。この会場は東京ドームの3倍の広さらしく、例えば自動車の見本市等様々な催し物が開催されています。実際に行ってみると、想像していたよりも遥かに広く、手短に1、2時間で引き上げようと思っていた私は、結局5、6時間滞在することになりました。
牛、豚、羊、鶏等フランスの各地方から色々な種類の家畜動物に触れ合える場があり、またそれらの加工食品が売られていたり、家畜品評会も開催されていました。

農業のコーナーでは野菜、果物、穀物などの育て方のワークショップがあったり、乳製品のコーナーでは新鮮な牛乳を試飲できたりしました。他にも、試飲コーナーが充実したワイン製造業、海洋学や魚介料理を扱う水産業、馬と触れ合える馬産業、次世代エネルギーや環境問題について考えさせられる林業など多岐に渡るテーマで展示されていました。

なにしろ見本市会場の規模が広大なので、帰る頃には歩き疲れてしまいましたが、食料自給率100%以上を誇る農業大国フランスの実態をまざまざと感じられる良い機会でした。
それでは皆様次回まで御機嫌よう。À bientôt!
皆様いかがおすごしでしょうか?
パリは天気の良い日が続き、春が近付いてきた予感が肌で感じられる季節になってきました。少し前には、雪やみぞれが一時的に激しく降る日が何日かありました。これは毎年3月頃に見られる現象で、冬が終わり春が来る前の通過点と言えます。
少し前の話になりますが、2月の終わり頃にSalon International de l'Agriculture(国際農業見本市)に行ってきました。
行事や催し物に疎い私は、在仏歴10年近いというのに、この見本市の存在を耳にしたことすらありませんでした。ちょうどその時期に会った知り合いにたまたま見本市の話を聞きました。実は「聞いた」というより、あいづちと共に「聞き流す」という感じだったので、実際に見本市に赴こうという考えは毛頭ありませんでした。しかし、その時日本からパリに遊びにきていた妹が是非行きたいと言うので、私は重い腰を上げることとなりました。
会場はパリの南、区内と区外のちょうど境にあるPorte de Versailles(ポルト・ド・ヴェルサイユ)にある見本市会場です。この会場は東京ドームの3倍の広さらしく、例えば自動車の見本市等様々な催し物が開催されています。実際に行ってみると、想像していたよりも遥かに広く、手短に1、2時間で引き上げようと思っていた私は、結局5、6時間滞在することになりました。
牛、豚、羊、鶏等フランスの各地方から色々な種類の家畜動物に触れ合える場があり、またそれらの加工食品が売られていたり、家畜品評会も開催されていました。
農業のコーナーでは野菜、果物、穀物などの育て方のワークショップがあったり、乳製品のコーナーでは新鮮な牛乳を試飲できたりしました。他にも、試飲コーナーが充実したワイン製造業、海洋学や魚介料理を扱う水産業、馬と触れ合える馬産業、次世代エネルギーや環境問題について考えさせられる林業など多岐に渡るテーマで展示されていました。
なにしろ見本市会場の規模が広大なので、帰る頃には歩き疲れてしまいましたが、食料自給率100%以上を誇る農業大国フランスの実態をまざまざと感じられる良い機会でした。
それでは皆様次回まで御機嫌よう。À bientôt!
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2016-01-26 : 02:39 : admin
Bonjours! liviです。
少し遅れておりますが、明けましておめでとうございます。皆様、年始はいかがおすごしでしょうか? 日本は、寒波だとニュースでちらりと拝見しました。また、実家では配水管が凍って、トイレが流せなくなるという事態が発生したらしいです。。逆に、パリは相変わらず暖冬が続いており、妙な気候です。
さて、今回はパリの立ち飲みバーをご紹介したいと思います。
このバーは、私の自宅の近く、Odéon(オデオン)にある L'Avant-Comptoir というバー。 Le Comptoir(ル・コントワール)という, charcutrie(シャルキュトリー=肉の加工食品の総称、ハムやソーセージ等)専門のレストランの隣にあります。
このバーは、パリではあまり見られない立ち飲み専門店で、上質なcharcutrieを使用した一品料理と、豊富に揃えられたワインを提供してくれます。
カウンターの様子。

まだ調理されていないアーティチョークがデコレーションの一部のようになっています。
料理の注文をすると、外側はぱりっと香ばしく、中はしっとりと温かい 焼きたてらしきカンパーニュ・パンをかごに入れてくれます。
アーティチョークを注文して、葉である切片をめくって食べられる部分を食べてしまうと、底の部分を再度調理し直して出してくれます。

この日、併せて注文した料理は、フォアグラの串焼きと、ホタテ貝のグリル、

牛肉のカルパッチョ。

一品一品が少量なので、いろんな料理を楽しむことができます。
パリのビストロやバーの類いは、正直言ってメニューが同じものしか無くて、バラエティに乏しく、おつまみにしても、スーパーで買ったcharcutrieを盛りつけただけなんて所が殆どなので、敬遠していしまいがちなのですが、このバーでは他では見られない、丁寧に作られたオリジナリティのあるお料理を堪能することができます。
パリの味を気軽に楽しみたい方、パリ版居酒屋を経験してみたい方には、一押しのお店です。
それでは皆様次回まで御機嫌よう。
À bientôt!
少し遅れておりますが、明けましておめでとうございます。皆様、年始はいかがおすごしでしょうか? 日本は、寒波だとニュースでちらりと拝見しました。また、実家では配水管が凍って、トイレが流せなくなるという事態が発生したらしいです。。逆に、パリは相変わらず暖冬が続いており、妙な気候です。
さて、今回はパリの立ち飲みバーをご紹介したいと思います。
このバーは、私の自宅の近く、Odéon(オデオン)にある L'Avant-Comptoir というバー。 Le Comptoir(ル・コントワール)という, charcutrie(シャルキュトリー=肉の加工食品の総称、ハムやソーセージ等)専門のレストランの隣にあります。
このバーは、パリではあまり見られない立ち飲み専門店で、上質なcharcutrieを使用した一品料理と、豊富に揃えられたワインを提供してくれます。
カウンターの様子。

まだ調理されていないアーティチョークがデコレーションの一部のようになっています。
料理の注文をすると、外側はぱりっと香ばしく、中はしっとりと温かい 焼きたてらしきカンパーニュ・パンをかごに入れてくれます。
アーティチョークを注文して、葉である切片をめくって食べられる部分を食べてしまうと、底の部分を再度調理し直して出してくれます。

この日、併せて注文した料理は、フォアグラの串焼きと、ホタテ貝のグリル、

牛肉のカルパッチョ。

一品一品が少量なので、いろんな料理を楽しむことができます。
パリのビストロやバーの類いは、正直言ってメニューが同じものしか無くて、バラエティに乏しく、おつまみにしても、スーパーで買ったcharcutrieを盛りつけただけなんて所が殆どなので、敬遠していしまいがちなのですが、このバーでは他では見られない、丁寧に作られたオリジナリティのあるお料理を堪能することができます。
パリの味を気軽に楽しみたい方、パリ版居酒屋を経験してみたい方には、一押しのお店です。
それでは皆様次回まで御機嫌よう。
À bientôt!
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2015-12-29 : 23:57 : admin
Bonjours liviです。
年の瀬が迫るこの時期を皆様いかがお過ごしですか?
パリは、例年に比べてかなり暖冬で、もう12月の下旬に差し掛かろうとしていますが、「冬」とは言いがたい、未だ秋のような気候が続いております。
パリは、今年、年始と年末に二度の悲劇を経験し、怒濤の一年でした。
(2015年2月24日付の記事にも書かせていただきましたが、)1月に起こったシャルリ・エブド襲撃事件、そして、それに畳み掛けるように、先月中旬の11月13日に今年二度目のテロ、しかも前回よりも大きな被害(死者130人、負傷者300人以上)を出したこの事件は、フランス全土に多大な混乱と悲嘆の波を広げました。パリ市内の10区、11区、そしてパリ郊外のサン・ドニで同時多発的に発生、事件当日から数日間は第二次世界大戦後初の外出禁止令が発令、また、三ヶ月間の緊急事態宣言が発動しました。
今回の事件発生当時、私は現場から遠く離れた自宅付近にいたので、幸い難は逃れましたが、知人の中には現場付近にいた人や、襲撃されたレストランに事件の一時間前まで食事をしていたという人がおり、とても他人事とは思えませんでした。
五日後の18日に、容疑者が潜伏しているとみられるサン・ドニのアパートで、警察官との銃撃戦の末、犯人らは射殺され、事件は収束へと向かいました。
しかし、一ヶ月以上経過した現在でも、未だ事件の名残を目の当たりにすることは多く、公共機関へ入館の際のセキュリティー強化、スーパーの入り口での荷物チェック、また、ユダヤ系の学校やモスクの前には軍人が警備に当たっているのを見かけます。
そして、12月上旬に行われた地方選挙の第一回投票では、移民排斥を全面に押し出すマリーヌ・ル=ペンが率いる極右の国民戦線が28%(前回の11%から著しい躍進)を獲得し、社会党と共和党を抑えて一位になりました。(第二回投票では、共和党が大きく引き離し、一位。)襲撃事件の犯人の大半がイスラム国や移民によるものであることから、移民の流入を防ぎフランス国民の安全性への重視から、国民戦線を支持しようという動きが大きくなってきました。社会党を支持する人が多い私の周囲では、フランスがナショナリズム国家になるのではないかと危惧する声があがっていました。
テロの実行犯の中には、生まれも育ちもフランスで、フランス国籍所有者(移民二世だと思われる)も含まれていたことを鑑みると、ただ単に移民排斥がフランス国の安全と言い切ってしまうのは、早計だと思われます。今後、解決していかなければならない課題はまだまだたくさんありそうです。
それでは皆様次回までごきげんよう。
良いお年をお迎え下さい。
À bientôt!
年の瀬が迫るこの時期を皆様いかがお過ごしですか?
パリは、例年に比べてかなり暖冬で、もう12月の下旬に差し掛かろうとしていますが、「冬」とは言いがたい、未だ秋のような気候が続いております。
パリは、今年、年始と年末に二度の悲劇を経験し、怒濤の一年でした。
(2015年2月24日付の記事にも書かせていただきましたが、)1月に起こったシャルリ・エブド襲撃事件、そして、それに畳み掛けるように、先月中旬の11月13日に今年二度目のテロ、しかも前回よりも大きな被害(死者130人、負傷者300人以上)を出したこの事件は、フランス全土に多大な混乱と悲嘆の波を広げました。パリ市内の10区、11区、そしてパリ郊外のサン・ドニで同時多発的に発生、事件当日から数日間は第二次世界大戦後初の外出禁止令が発令、また、三ヶ月間の緊急事態宣言が発動しました。
今回の事件発生当時、私は現場から遠く離れた自宅付近にいたので、幸い難は逃れましたが、知人の中には現場付近にいた人や、襲撃されたレストランに事件の一時間前まで食事をしていたという人がおり、とても他人事とは思えませんでした。
五日後の18日に、容疑者が潜伏しているとみられるサン・ドニのアパートで、警察官との銃撃戦の末、犯人らは射殺され、事件は収束へと向かいました。
しかし、一ヶ月以上経過した現在でも、未だ事件の名残を目の当たりにすることは多く、公共機関へ入館の際のセキュリティー強化、スーパーの入り口での荷物チェック、また、ユダヤ系の学校やモスクの前には軍人が警備に当たっているのを見かけます。
そして、12月上旬に行われた地方選挙の第一回投票では、移民排斥を全面に押し出すマリーヌ・ル=ペンが率いる極右の国民戦線が28%(前回の11%から著しい躍進)を獲得し、社会党と共和党を抑えて一位になりました。(第二回投票では、共和党が大きく引き離し、一位。)襲撃事件の犯人の大半がイスラム国や移民によるものであることから、移民の流入を防ぎフランス国民の安全性への重視から、国民戦線を支持しようという動きが大きくなってきました。社会党を支持する人が多い私の周囲では、フランスがナショナリズム国家になるのではないかと危惧する声があがっていました。
テロの実行犯の中には、生まれも育ちもフランスで、フランス国籍所有者(移民二世だと思われる)も含まれていたことを鑑みると、ただ単に移民排斥がフランス国の安全と言い切ってしまうのは、早計だと思われます。今後、解決していかなければならない課題はまだまだたくさんありそうです。
それでは皆様次回までごきげんよう。
良いお年をお迎え下さい。
À bientôt!
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